豆ごはん

こんにちは、桜の開花も始まり、春らしくなってきました。
事務所そばの桜並木にも、提灯が取り付けられ、盛り上がってまいりました。

さて、この時期になると私は「豆ごはんを炊こう!」という気に駆られます。
自分は取り立てて好物ではないのですが、好物とする人が周りにいるので、年に何度か炊きます。
子供の頃、兄姉も豆ごはんは好きではありませんでしたが、母が好きなせいか、何回かは豆ごはんだったように覚えています。「今日は豆ごはん♪」と言われると3人で内心テンションが下がるわけですが、ただ、豆の風味とほんのり塩味がするご飯を喜んで食べていました。そして、我が夫も豆ごはんが大好きで、私の母と同じく豆をたくさん食べたがるので、どうぞどうぞと、豆だくさんに盛り付け。私はご飯があれば満足で、豆の取り合いにならずにすんでいます。

高齢になっても元気に過ごしていた母ですが、数年前から体調を崩して寝たきりとなり、在宅で介護・医療を受けながら療養しています。
休みの日に手料理や母の好物を持って見舞いに行くと、眠ってばかりの日もあれば、ぽつぽつおしゃべりしてくれる日もあり、体調に波はあるものの、食欲がある日はご飯をもりもり食べます。ここ数か月は、栗ごはんとか、五目ごはんなどの炊き込みが好きなようで、一時期は飽きずに栗ごはんばかり、しかも、先に栗だけ食べてしまうそうです。先日も、今年初めての豆ごはんを持って行ったところ、やはり豆をほじくり出してせっせと食べていました。最終的には、不自由になりかけているその手で、上手にお箸を使い、ご飯も一粒残らず完食するのですが、豆に夢中なその様子はまるで子供のようで、つい笑ってしまいます。

そんなに豆が好きならば、豆の美味しさをもっと生かせないか?と、今年2回目の豆ごはんは、豆を別で茹でる方法で作ってみました。なるほど、お豆が青々、ぷりぷりつやつやに仕上がります。いつもは一緒に炊き込んでいましたが、豆の色が悪くなり、シワシワになってしまうのですよね。ただ、そのほうが豆の風味がしっかりご飯に移るという見方もあります。今回やった別茹で方式では、豆の茹で汁でご飯を炊いたので、まぁまぁいけたように思います。母は、箸を持ち、食べる前に「美味しい」と言っていたような…(笑)見た目と味、両方で満足してもらえたらいいなと思います。